【大学・専門学生向け】作業療法士(リハビリ)はどんな仕事でいくら稼げるの?!

【大学・専門学生向け】作業療法士(リハビリ)はどんな仕事でいくら稼げるの?!

こんにちはk-hippoです。

私は作業療法士として働き始め、現時点(2019年)で8年目となります。まだ若い方々の多い業種ですので、この年数では中堅の位置に差し掛かったところです。

本日は作業療法学科の学生の方々に作業療法士(OT)がどんな仕事で、将来どれくらい稼いでいけるのか?を記事にしようと思います。

全くリハビリや理学療法士、作業療法士という言葉も知らないという方は【一般の方向け】に記事も書いてますので、そちらをご参考ください。

作業療法士とは?

「作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。」–日本作業療法協会 定義–

法律的な定義では、作業療法は身体障害、精神障害を有しているものに応用的な動作能力(食事を食べる、服を着替える、トイレに行く、お風呂に入るなど)の改善を図るなどとも表記されています。

具体的には何かというと、病院や施設に入所されている方々に対して、体が悪くなった部分を改善させつつ、その体で食事をしたり、服を着替えたり、トイレに行ったりといった、生活に直結した動作の練習や支援を行います。

また、これは身体障害領域(脳卒中や骨折などの整形外科疾患など)だけに限らず精神障害領域(統合失調症やうつ病など)の方々に対しても同様に生活の支援をしていきます。

作業って?なんの作業?

作業というと一般の方は「農作業」「作業着」「作業所」みたいな感じで、何か農業的な、工業的なそういうニュアンスで捉えられる方が多いかと思います。

しかし、リハビリテーションにおける「作業」=人の意味ある生活行為という意味であり、我々人が日々生活し、行動する中で意味のある行為全てを作業と定義づけています。

要するに作業療法士は、人が意味あってする行為全てをリハビリの対象としています。

作業療法士の仕事の内容

では実際の仕事内容の説明をしていきます。働く領域は様々でして、病院、施設(老人保健施設や就労支援センター)、クリニック・診療所、通所・訪問リハビリテーション、大学・専門学校、研究機関、企業、プロスポーツ事業、市役所、刑務所など多岐に渡ります。

働く場所により働く体系が異なりますが、現時点で最も多く割合で働いている人の多い「病院」で働く内容を大まかに説明させて頂きます。その他の領域での仕事内容については私では深く説明することができませんので、ググってみてください(笑)

一般的に病院といっても、作業療法士が働く病院として「急性期病院」「回復期病院」「療養病院」の大きく3つのジャンルに分類されます。(小児領域や精神病院、病棟機能として地域包括ケア病棟というものもあるのですが、私が身体障害領域の病院で勤めているため、ここでは割愛します。)

急性期病院:いわゆる大きな総合病院をイメージして頂けたらと思います。救急車が出入りし、手術をしたり、治療をしたり、命を第一優先に助ける病院です。急性期病院でのリハビリでは生死を隣り合わせに治療している方々に対し、少しでも病気から復帰した時の体の状態をよく保つために体を他動で動かしたり、起きたり、座ったり、立ったりの基本的な動作を行います。状態が安定してきたら、トイレに行ったり、着替えたりする練習をしたり、腕の麻痺がある方に対して、手を使うようなリハビリを行います。対象は様々で脳卒中、整形外科、循環器、がん、特殊疾患など範囲は最も広いと思われます。患者さんの入れ替わりも激しく、一番症例数と疾患数を見ることができるでしょう。また、最もリスク管理が難しい現場のため、その点のスキルが身につくのもメリットです。

回復期病院:回復期リハビリテーション病棟というものがあり、急性期病院で命が助かった特定の方々に対して、リハビリに特化して入院加療を行う病院です。回復期病院でのリハビリでは、病態が安定し、命の危険性が低い方々が入院され、自宅に帰るための実用的なリハビリを行なっていきます。移動手段獲得のために歩く練習をしたり、家で生活するために、食事をとって、トイレに行って、お風呂に入って、家事をする練習をして、外出する練習をして・・と自宅で想定されることをできるだけ多くリハビリします。入院期間としても病気によりますが、3〜6ヶ月と長く、最もリハビリの量が多く提供される場です。元巨人監督の長嶋茂雄監督が脳卒中になった時にTV番組でリハビリの様子が流されたことがありましたが、あのリハビリしていた病院こそ回復期病院です。

療養病院:病状が回復段階を経てプラトーに達し、リハビリを行う頻度が減ったが、施設では行えないような医療処置が継続して必要な対象の方が入院する病院です。療養病棟でのリハビリでは、1ヶ月に行えるリハビリの時間がとても少なく、生活を再獲得していくリハビリというよりは、少しでもいい状態を維持し、体の関節が拘縮していかないようにしていくことや、褥瘡(床ずれ)ができないように環境を整えたり、食事を食べれる状態を長く維持させたりします。良くなっていくという経過が追いにくい場所ではありますが、とてもリハビリとして何ができるだろう?と考えさせられる現場です。

大きな病院では1つの病院の中に、この3つの機能全てを併せ持つような病院もありますので、1つの就職先で全て経験したい!という方は、急性期〜生活期までを包括しているような病院を探されることをオススメします。しかし、1つの病院機能を深掘りして質を高めている病院にはかなわないので、実習や見学などを経て明確に「回復期いきたい!!」とかがあれば、特化した病院に行った方がいいです。

いくら稼げるの??

当然働くとなったら給与面は気になります。働く機関によって収入は大きく違うので一概には言えませんが、病院と名のつくところで普通の一般職で働いた場合、年収280〜360万程度が新人3年のうちの給料というところでしょう。

初任給は17〜30万円の間で、地域や働く場所により結構差があります。もちろん都会の方が高くなる傾向にあります。

将来性が高まるところとしては、公的な病院【給与形態が公務員に準じる】では初めは少なくても、昇給が徐々にあり、さらに退職金も公務員に準じて支払われるところもあります。

また、大学教員や教授などになれば、年収600〜1000万円という大台に乗せることも可能です。(もちろん大学院で博士課程を修了し、ある程度実績が認められないければならないため、かなり狭き門ではありますが。)

特殊例では副院長が理学療法士という病院も存在します。普通医者というのが一般的な認識ですが、実績を出し、医学博士を修了させ、世の中に認められるようなことになればそういう道もなくはないです。