【新人・脳が苦手なセラピストにオススメ】大脳の解剖学的構造をわかりやすく解説!

【新人・脳が苦手なセラピストにオススメ】大脳の解剖学的構造をわかりやすく解説!

おはようございます、こんにちは、こんばんは、ヒポ太郎です

当ブログで脳画像の記事をいくつか出していますが、そもそも脳の解剖が苦手で、画像を見るに至らないという意見を頂くことがあります

脳画像見たいけど・・まず基本的な解剖もわからないんです・・・

そうだね。脳の解剖って苦手意識がある人は多いみたいだね。今回は大脳の解剖についてわかりやすく解説するね!

どうしても苦手意識を持ちやすい分野だと思いますが、本記事を読むことで、少しでも理解を深め、苦手意識を取り除ければいいかなと思います

大脳皮質の基本的な解剖学的な位置関係

大体の機能分布(まずは簡単でOK)

脳は連結しているということ

これらを解説していきます!では早速みていきましょう

大脳の解剖:大脳皮質

大脳半球表面は、厚さ約5mmの大脳皮質で覆われており、脳回と脳溝がある。主に脳溝を境界として、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、島葉の脳葉に区分される。

脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ

そもそも大脳皮質が『前頭葉』『側頭葉』『頭頂葉』『後頭葉』に区分されているというのは、ほぼ一般知識レベルで浸透していることと思います

私たちセラピストは、これらの区分を『脳溝』という溝を目印に見分けることが必要となります

まずは上記の4つの区分をみてみましょう

大脳皮質の区分

脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ

図の中には『〇〇回』とありますが、一旦無視してください(笑)

いきなりこんなのを覚えようとするから、「よし、やめよう!」ってなるので

一応、脳回についての説明は以下に挙げておきますが

とりあえず『なるほど・・』って程度でOK

脳回(のうかい):脳回は、大脳皮質にある『しわ』の隆起した部分。脳回は一般的に1つ、ないし複数の脳溝に囲まれている。大脳表面の凹凸は一見無意味に見えるが、配列に一定の規則性があり、種間または個体間で共通性のみられる構造に解剖学上の名称が与えられている

Wikipedia

各葉の解剖学的位置関係と、簡単な機能説明をしていきます

前頭葉

図のピンク色で示されている部分です

前頭葉は中心溝シルビウス裂と呼ばれる脳溝により区分されます

脳の外側はわかりやすく、溝で区分されますが、内側は中心溝をある程度のラインとして、背側が頭頂葉になります

機能:運動野、補足運動野、運動前野、前頭前野などがあり、運動を引き起こす重要部分と理性、思考、行動計画、感情、意欲などをコントロールする部分があります

頭頂葉

図の青色で示されている部分です

頭頂葉は中心溝シルビウス裂頭頂後頭溝と呼ばれる脳溝により区分されます

中心溝の1つ背側の中心後溝から伸びる頭頂間溝により、上頭頂小葉と下頭頂小葉に分けられます

機能:感覚野、上下頭頂小葉などがあり、感覚や身体イメージ、運動や物の概念化を担っている部分があります

後頭葉

図の黄色で示されている部分です

頭頂後頭溝と後頭前切痕と呼ばれる脳溝により区分されます

後頭葉に関しては、側頭葉、頭頂葉との明確な境は脳溝がある部分しかわからないため、不明瞭です

基本的には仮想線を引いて区別していくことになります

機能:視覚野が主なものであり、網膜から伝わった視覚情報が視床の外側膝状体を経由し視覚野に入力される。その視覚情報を処理する役割を担っている部分があります

側頭葉

図の緑色で示されている部分です

シルビウス裂の下方に位置しており、前頭葉と後頭葉とは明確な分け目はありません

機能:聴覚野、感覚性の言語野、視覚認知領域、記憶などの役割を担っており、聴覚情報や視覚情報を記憶と結びつけるような役割を行っている。

ブロードマンの脳地図

脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ

ブロードマンの脳地図はよく学校の本や、参考書でも出てきますが、論文などではわざわざ使われることはありません

ですので、これに関しては、重要な場所が大体どの位置にあるのか?

ということをざっくりと理解しておくだけでOKです

頻出して見る部分を赤くしていますので、その部分の位置と、そこが損傷したら簡単にどんな症状が出るのか?

というの覚えて頂けたら、まずは十分かと思います

脳画像解剖

脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ

写真は頭部MRI T1強調画像です

イラストで大体の大脳の解剖的位置関係が覚えられたら、CTやMRI画像での脳画像読影が必要となります

まずは大きな4葉を見分けられるように

中心溝、外側溝(シルビウス裂)、頭頂後頭溝

この3つは必ず同定できるようにしておきましょう!!

脳溝の見方については↓の記事を参考にしてください

大脳の解剖:皮質下構造

大脳皮質の機能が正常に働くには、皮質下の働きが必要不可欠です

大脳皮質と皮質下の役割を簡単に説明すると

大脳皮質:情報を処理し、作り出すところ

皮質下:情報をやり取りするためのケーブル

といえます

どんなに必要な情報を伝えたくても、それを伝える道やケーブルがないと伝えることができません

皮質下構造にはそういった、大脳皮質の異なる領域間を結ぶ神経軸索が多く集まっています

それらの繊維は大きく3つに分類されます

連合線維

脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ

1つ目は連合線維と呼ばれるもので

同一大脳半球内の離れた皮質間を結ぶ神経線維束

右なら右、左なら左の中だけで連絡が完結しています

この連合線維は上図のように同一半球内の様々な場所どうしを結んで情報交換を行っています

以下、本記事の参考文献を引用し機能を載せておきます

ちょっとややこしいので飛ばしでもOKです!

  • 帯状束:帯状回、海馬傍回、中隔野を取り巻き、皮質間の情報交換をする
  • 上縦束:頭頂葉、側頭葉、後頭葉と前頭葉との間の情報交換を行う。視覚や固有受容器からの情報を前頭葉に送り、運動の制御に重要な役割を担っている
  • 弓状束:言語に関与するブローカ領域とウェルニッケ領域とを連絡する。弓状束の障害が生じた場合、失語症は軽度であるが、復唱が困難となる伝導性失語などの離断症候が生じる
  • 下縦束:後頭葉と側頭葉を結ぶが詳細は明らかではない
  • 上後頭前頭束:後頭葉、頭頂葉・運動前野を結ぶ。物体の識別や情動的反応に関与していると考えられている
  • 下後頭前頭束:後頭葉と前頭葉底部を結ぶ。
  • 鉤状束:側頭極と前頭葉の眼窩面を結び、情動認知や情動のコントロールに関与する
  • 弓状線維:同じ半球内で隣り合う脳回、あるいは脳回内を結ぶ短い神経線維をいう

交連線維

脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ

左右の大脳半球皮質の同名領域間を連絡する線維束です

脳梁を介して、左右の脳の情報交換が行われています

脳梁が損傷すると、失語症や書字障害はないのに、文字だけが読めなくなる純粋失読や、左手の失行などという離断症候が生じる

左右の手が別々の目的で動いてしまうというような現象が生じるのは、この交連線維の損傷によるものだったりします

ざっくり、左右の脳の情報交換を行なっている線維と覚えてください

投射線維

投射線維とは内包や放線冠を経由し、皮質と皮質下の諸核との情報の入出力に関与する。投射線維には皮質脊髄路をはじめとして、視床、基底核、脳幹の諸核(網様体、赤核など)に投射する遠心性線維と、視床を経由して皮質に情報を伝える求心性線維がある。

脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ

大脳皮質(脳の表面)のいろんなところから、脊髄を通って、筋肉などの効果器にむけて情報を伝えている線維(遠心性線維)

皮膚とか、筋肉などから得た感覚などの情報を視床を通って大脳皮質に情報を戻す線維(求心性線維)

に分けられます

ざっくり説明すると

脳→効果器(こうやって動けー):遠心性線維

効果器→脳(こんな感覚でしたよー):求心性線維

と思ってください(笑)

まとめ

やっぱりむつかしかったなぁ・・・

1回で覚えようとすると難しいよ。でも、何回も見返してみれば、徐々にわかってくるよ!

そうだね!最低限この3つのポイントに絞って最初は覚えてみる!

大脳皮質の基本的な解剖学的な位置関係

大体の機能分布(まずは簡単でOK)

脳は連結しているということ

脳に苦手意識を持っている人は数多いと思いますが、本当に最初はちょっとずつ理解できればOKです!

たくさん情報を書きましたが、まずは4葉の位置関係簡単な機能、それらが連結して脳は機能している

この3つのポイントさえ抑えてくれれば、この記事ではOKです!

最後まで読んでいただきありがとうございました!
本記事の参考図書は以下にあげておきます
とてもわかりやすい本で、イラストや脳画像も豊富です。ぜひ手にとって見てみてください

本記事の参考図書