【なんで給料から社会保障費こんなに引かれるの?】日本の社会保険(公的保険)とは?

【なんで給料から社会保障費こんなに引かれるの?】日本の社会保険(公的保険)とは?

こんにちはヒポ太郎です

今回は社会保障の中でも大きな割合を占める『社会保険』について解説していきたいと思います

会社(職場)から給与をいただいている方は、ほとんどの場合『社会保険等』という項目で給与から天引きされていると思います

お給料から引かれてる社会保険ってなんでこんなに高いのかしら?

みんなそう思うよね。でも、この社会保険があることで、ほぼ全ての人がその恩恵をうけてるんだよ!

国民皆保険という言葉があるように、日本国民はほぼ全ての人が国が運営する保険に加入しています

そのおかげで、病院などに行った時に自己負担が少なくて済むのです

では、実際どんなものなんでしょうか?詳しく見ていきましょう

社会保険とは?

国や地方公共団体といった公的機関が管理・運営している保険のことです

この保険は公的費用(国の予算)で運営されています

国税庁公式HPより 一部改編

ニュースなどで、『国の予算案が・・・・』みたいな話を聞いたことありませんか?

ざっくり言うと、日本がどんなことに、どれくらいのお金を使うか?ということです

そのうち社会保障関係費(赤枠にあたる部分で社会保険の費用がまかなわれています

社会保障費の内訳が以下の図です(各々の資料で引用している年度が違うためやや予算が違いますが、大まかに同じです)

財務省 2018年『社会保障について』の資料より

医療や年金関係に多く費用が当てられていることがわかります

社会保険には、医療保険介護保険労働者災害補償保険(労災保険)雇用保険年金保険の6つがあります

おそらく6つすべて『耳にしたことある』くらいの言葉と思います

しかし、保険があることは知っていても、その詳しい内容まではなかなか把握していないものです

今回はこの6つの保険について、ざっくり内容が把握できる程度に解説していきます

医療保険

医療機関に受診し、医療費のかかった一部を公的に負担してくれる保険制度です

医療機関でかかった保険適応の治療ではほとんどの人が自己負担3割で済みます

公的医療保険には健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の3つの制度があります(*船員には船員保険、公務員、教職員には共済組合という保険となります)

健康保険

健康保険には、全国健康保険協会が保険者となる全国健康保険協会管掌保険(協会けんぽ)と健康保険組合が保険者となる組合管掌健康保険(組合健保)があります

多くの会社員(なんらかの形で雇用されて仕事をしている人)はこのどちらかの保険に加入しています

健康保険の保険料は、被保険者(保険を払っている人)の収入(月収とボーナス)に保険料率(ざっと10%程度)を掛けて算出される金額を負担します。負担金額の半分は雇用主(会社)が支払うことになっています(労使折半

健康保険料は全国健康保険協会のHPから確認できます

例を挙げると、月収30万円の人であれば、保険料率10%程度(3万円程度)で、会社と被保険者で半額ずつ折半するので、負担額は月額1万5000円程度となります【(月収×10%)÷2=健康保険料】

健康保険は被保険者の扶養者も加入することができます

扶養者:被保険者(保険を払っている人)の扶養家族のこと。例えば、夫が会社員で妻が専業主婦、小学生と中学生の子供が1人ずついるとなれば、被保険者が夫、扶養者が妻、子供2人となります

扶養者の条件:年収130万円未満(60歳以上または障害年金受給者は180万円未満)、同居の場合、被保険者の年収の1/2未満

扶養者の範囲

  • 被保険者の配偶者、子、孫、兄弟姉妹(同居でなくても構わない)
  • 被保険者と同居しており、三親等以内の親族
  • 被保険者の配偶者で、戸籍上婚姻届は出していないが、事実上婚姻関係と同様の人、及び父母および子
  • 配偶者が亡くなったあとにおける、父母および子

国民健康保険

国民健康保険は上記の健康保険に加入してしている人以外のすべての人が加入します

例えば、農林水産業従事者、自営業者、定年退職者などです

保証される内容は健康保険と変わりありません

国民健康保険は、健康保険と違って、被扶養者という制度がなく、働いていない妻や子供など、すべての人が被保険者(保険料を支払う人)になります

保険料は前年度の所得に基づいて、世帯単位で計算され、その世帯主(納付義務者)が被保険者全員分の保険料を支払うこととなります

保険料は保険者によって、保険の計算方法が異なります

健康保険の給付内容

健康保険の給付には、療養の給付、高額療養費、傷病手当金、出産手当金、埋葬料の6つがあります

それぞれどんなものか見ていきましょう

療養の給付

日常生活での病気やケガの医療費に対しての給付です

医療機関でかかった治療費を加入している医療保険の割合分支払うといったかたちになります

具体的かかる医療費は以下にまとめました

高額療養費

医療機関でかかった治療費が1カ月の間に一定料(自己負担限度額)を超えた場合には、超えた分だけ高額療養費が給付されます

自己負担限度額は所得に応じて限度額が異なります

自己負担限度額の算出方法を以下にまとめました

最も多い、月収28万円〜50万円に該当する人を例にあげます

月の医療費が手術等で40万円かかったとしましょう

80,100円+(400,000−267,000)×1%=81,430円

となります

40万円の医療費がかかっても、8万円くらいで済むんだ!!

月収28〜50万円の人たちはどれだけかかっても大体10万円以下には収まるんだよ

多数該当という項目がありますが、入院治療が長引き、毎月の医療費が高くなってしまっても、直近12カ月のうち、限度額を超えた月が3カ月あれば、4カ月目からは表の多数該当の金額が上限となります

傷病手当金

業務外での理由で病気や怪我になったときの療養のため、仕事を休んだ日から連続して3日間の後、休業4日目以降の給与の支払いがない日に対して支給されます

これは健康保険加入者だけの給付であり、国民健康保険(自営業の人など)は傷病手当金はありません

支給条件:病気やけがで会社を連続3日間休んだ後、休業4日目以降の給与の支払いがない日に対して支給

支給期間:最長1年6カ月

支給額:休業1日に対して1日当たりの額(過去12カ月の平均月収÷30)の2/3

出産手当金

被保険者(保険を払っている人)、または被扶養者(被保険者が男性であれば、その妻)が出産した時に支給されます

支給額:1児につき42万円(産科医療保障制度に加入している病院で出産した場合)。産科医療保障制度に加入していない施設で出産した場合には40.4万円

出産育児一時金

被保険者(保険を払っている人)が、出産のために会社を休んで、給与が支給されない場合に出産手当金が支給されます

国民健康保険加入者は出産手当金はありません

産前産後休業期間、育休期間は事業主が申請すれば、その期間中の健康保険、厚生年金保険の保険料は免除されます

支給対象期間:出産前の42日間+出産後56日間(合計98日間)のうち仕事を休んだ日数分だけ支給

支給額:休業1日に対しては傷病手当と同様、休業1日に対して1日当たりの額(過去12カ月の平均月収÷30)の2/3

埋葬金

被保険者や被扶養者が死亡した時に、埋葬料として5万円を限度に実費額が支給されます

後期高齢者医療制度

75歳以上からは、健康保険や国民健康保険ではなく、後期高齢者医療制度に加入します

医療費自己負担割合は1割で、所得がある人は最大3割になります

対象者は75歳以上もしくは65歳以上75歳未満で、一定の障害認定を受けた人となります

介護保険

介護保険は、介護が必要になった場合に市町村から介護認定を受けることにより給付が受けれらます

介護保険料率は令和2年で1.79%であり、40歳以上から支払いがスタートします

介護保険料率の推移は以下を参考にしてください

全国健康保険協会公式HP より

年々増加傾向にありますね・・・保険料は軒並みすべて増加してます

介護保険の被保険者や詳細については以下の図にまとめました

労働者災害補償保険(労災保険)

労災保険は、全事業所が加入する制度で、経営者などを除いて、すべての労働者が対象となります

保険料は全額事業主が負担!!また、治療費は全額労災保険から支給されるため、自己負担がありません

労災保険の受給要件については以下の図にまとめました

労災保険の給付について詳しい内容は厚生労働省のHPで説明されていますので、そちらを参考にしてみてください!

雇用保険

雇用保険は、全事業所が加入する制度で、原則として、法人の役員や個人事業主とその家族を除くすべての労働者が対象になります

保険料は事業主と労働者で負担し、負担割合は業種によって違うようです

厚生労働省公式HPより

雇用保険の対象者は以下の要件を満たす必要があります

厚生労働省公式HPより

雇用保険の給付は基本手当(求職者給付)、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付の4つに分けられます

基本手当

失業者が求職活動をしている間に支給される手当。働く意思と能力があるが、就業ができない失業状態の時に給付されます(いわゆる失業保険ってやつです)

離職した日以前2年間に被保険者である期間が通算で12カ月以上あることが受給要件にあります(倒産・解雇では離職の日以前1年間のうち6カ月間)

給付日数については下図にまとめました

*特定受給者の給付日数については年齢と被保険者期間によって異なります

就職促進給付

就職促進給付は、雇用保険の基本手当をもらっている期間中に再就職された場合に給付されます

ハローワーク利用案内 公式HPより

教育訓練給付

厚生労働省指定の教育訓練講座を受講、修了した場合に、受講者が支払った訓練費の一部が支給される制度で、一般教育訓練専門実践教育訓練とがあります

どんな講座があるかは厚生労働省のHPを参考にしていただけたらと思います

ざっと例を挙げると、大型免許、看護師、介護士、理学療法士、作業療法士、簿記、ヘルパー、プログラミング、大学院、語学、などの資格取得や、国家試験をとるための大学教育費(厚生労働省指定の大学があります)が一部給付されます

支給額や支給期間などの詳細は以下の図にまとめました

雇用継続給付

雇用の継続を促す目的での給付であり、高年齢雇用継続給付育児休業給付介護休業給付の3つがあります

高年齢雇用継続給付

高年齢雇用継続基本給付金:60歳到達時の賃金より75%未満の賃金で働いている60歳以上65歳未満の被保険者に支給される。5年以上の被保険者期間があること。支給額は60歳以後の賃金×15%相当額

 

高年齢再就職給付金:雇用保険の基本手当を受給後、受給日数を100日以上残して60歳到達月から65歳到達月までに再就職した、一般被保険者に支給されます

 

育児休業給付

育児休業をとって給料が支払われなくなった者に支給されます

 

子供が原則満1歳になるまでで、パパママ育休プラス制度を利用した場合には1歳2カ月までは支給対象期間となります。預けれらる保育所がないなどの理由で期間延長した場合には最長2歳まで期間が延長します

 

被保険者期間:休業開始日前2年間に被保険者期間(保険料を支払っている期間)が12カ月以上あることが条件です

 

支給額:基本は休業開始6カ月間までは、休業開始時賃金日額×支給日数(30日)の67%で、それ以降は50%です。しかし休業開始時賃金日額に上限額と下限額が設定されています

介護休業給付

家族の介護をするために休業して一定の条件を満たす場合、原則として休業開始時賃金日額の67%が支給されます

介護休業は1年以上の雇用期間が必要であり、最大通算93日間の期間支給されます

注意点として介護休業給付金は、介護休業中に支給されるわけではなく、その期間が終了した後に支払われます

厚生労働省のHPに介護休業給付についてのQ&Aがあり、疑問に回答してくれていますので、それをご参考にしてください!

年金保険

年金保険(公的年金制度)については

【将来への不安】心配だけど、意外と知らない公的年金制度(国民年金)

で解説していますので、こちらをみてください!!

まとめ

どうだった?社会保障制度ってたくさんあって、こういう制度を使う人のために、社会保障費は使われているんだよ

本当に知らないことだらけでした。これから社会保障費はどんどんいるようになるんじゃないですか?

その通りだね。だから税金や社会保障費、年金保険料なども年々増加してるんだよ。

自分でしっかり蓄えを作って、資産形成しとかないとダメってことですね。自分の身は自分で守らなきゃ!

医療保険、介護保険、労災保険、雇用保険、年金保険について説明してきました

これらの社会保障制度は、日本に暮らしている限りは必ず関与してくる保険です

ちゃんとした知識をもって、どんな保険が利用できるのか?を知っておくことで、せっかく支払っている保険料を無駄にせずに済みます

また、これらの制度を知っておくことで、民間保険に数多く入らなくても、国が保証してくれるものもあります

ブラック企業から離脱するための資格取得応援もあります(教育訓練給付)

失業したとき、休業したときの保証もあります

生活を圧迫するほどの保険は必要ありません(人によりますが・・)

これを機に見直してみてもいいかもしれませんね

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました