【リハビリテーション職】血液データ見方や使い方

【リハビリテーション職】血液データ見方や使い方

こんにちはヒポ太郎です。

血液データについてって結構苦手意識持っている人多くないですか?

私はとても苦手です・・・

私は大学卒業後、ずっと回復期リハビリテーションにしか従事しておらず、基本的には病態の安定した対象者の方々しかいなかったため、血液データに注意しつつ行うということは少なかったからです。

就職が急性期であったりすると必然的にその部分は気にしますが、回復期〜生活期で就職し、そのまま経過している人の方が圧倒的に多いんじゃないかな?って思います。

でも私もあるきっかけで検査値を見ないといけないと感じるようになりました。

少し自分の話をさせてください

私が検査値をちゃんと見なければ、、、

と思ったきっかけが、自身が2年目の時に担当した白血病治療後の廃用で入院された方を担当した時でした。

白血病治療後ということで、痩せて衰弱しており、髪の毛も抜け落ちで帽子をかぶって入院してきました。

しかも、聾唖の方であったため、会話は全て筆談or手話でした。

当時、リハの知識、医学知識が欠如している私は、とにかくコミュニケーションはしっかりとれるようにとリハの勉強+手話も勉強し、信頼関係も築けるように関わりました。

結果としてはとても信用してくれて、2年目である私に全てを託して聞いてくれるようになりました。

しかし、リハビリの進行自体がうまく進まなかったのです。

運動負荷量が少ないのか?独居のため家に帰るためにはもっと体力も必要だし、動かないと・・・・など考えていましたが、

そのこと自体が本人がよくできない要因でした。

主治医と相談できてなかったこともいけない原因ですが、その時の血液データでは

貧血、白血球低下(無菌室で対応レベルに達するほど)、低栄養

負荷量の高い運動を行なってはいけない+外に連れ出したり、自分が消毒などを十分にせずに接触することがとんでもないリスクになる

ということを判断できていなかったのです。

指摘されてから初めて気がつき、そのあと思ったことが

「ちゃんと相手のことを考えて、コミュニケーションも頑張ってたつもりなのに、結局一番リハビリを阻害していたのは自分だったんじゃないか・・・」

と。

そのようなことが今後起こらないために検査値をみていくようになりました。

検査値の使い方

検査値から何を知ることができるか?

身体の内部で起きている異常(正常からの逸脱)は目で見てわかるものもあれば、見えないものもあります。

触診や視診、本人の訴えや動作評価などから外見から判断できることは多いですが、検査値は体内で起きている変化や異常をみることは難しいです。

そこで役に立つのが血液データです。

リハビリテーションスタッフが検査値をみて直接何かを診断することはありませんが、検査値を正しく解釈することでリハビリテーションの大きな助けになります。

要するに

血液データの検査値から体の内部から対象者の状態を知ることができます。

検査値をどのように使うか?

1.リハビリテーション実施ができるかどうかの判断

リハビリには中止基準があります。血圧や脈拍に中止基準があるように、血液データにも中止基準があります。

例えば、がん患者に対するリハの中止基準はヘモグロビン(Hb)7.5g/dL以下、血小板(PLT)2×10の4乗/ul以下、白血球(WBC)3000/ul以下と定められています。

医師からの指示だけでなく、リハスタッフも検査値を読むことで、リスクを把握しておく必要性があります。

これを知らずに「対象者のために・・・」と一生懸命にリハを実施しても、結果は悪くしている。。。。。。ということになりかねません(^_^;)

中止基準を逸脱している患者に対してリハを実施する場合には、主治医へ確認することや、家族、本人にしっかりとした説明と同意が必要です。

2.リハビリテーション時の負荷量を設定する

検査値の中には中止基準とならなくとも、リハ時の負荷量を調節するために必要なマーカーとして役に立つものがあります。例えば有名なところでいえば、炎症値を示すCRP。

CRPが高ければ体内の炎症状態を反映していますので、高値の場合には負荷量を下げた介入が必要となります。

また、リハビリテーション栄養などでも着目されているTP(総タンパク)とAlb(アルブミン)などは栄養を示します

例えば、栄養値が高ければ積極的な運動療法や作業療法でアクティビティを行えますし、逆に低値であればレジスタンストレーニングはさけ、褥瘡予防、廃用予防といったリハを展開しなければなりません。

3.リハビリテーションの効果判定

リハビリテーションの効果判定を行う際に、パフォーマンスでの評価だけでなく、検査値からも効果判定が行えます。

例えば、脂質異常症の方に運動療法を行なった際、体重が減少していない場合でも、中性脂肪などが低下していれば、体内(脂質代謝異常)が改善傾向にあることが判断できるかと思います。

逆に炎症反応が強かったり、腎不全でタンパク制限かつ低栄養の方などで、運動負荷は軽減したとしても、日常生活動作の維持であったり、介助量の軽減が図れて検査値もよくなっていれば、効率よくリハビリができたといえるでしょう。

検査値をどのようにみるのか?

1.基準値からの逸脱

血液データの検査値には基準範囲が設けられており、これは健康な人であると95%の人が範囲内に含まれるといった意味を持っています。

全ての基準範囲を覚えておくのは困難だと思いますので、その都度本や資料を見返して、リハの介入内容を検討できると良いでしょう。

また、検査値には”パニック値”とよばれる数値があります。これは直ちに治療を開始しなければ、生命の危険な状態にあることを示す異常値といわれています。

本サイトではリハスタッフのための イチからわかる臨床検査値活用術を参考にしてパニック値を紹介していきますが、自分の施設で定められている値や主治医の判断でリハビリの中止や介入方法を検討してください。

2.時系列的な変化を追う

検査値は常に変動しているため、体内の情報をリアルタイムに提供してくれます。検査値の変化を追うことで、改善・悪化といった判断ができます。

例えば、心不全のマーカーであるBNPなどは、利尿剤などの投薬内容は変更されずに、運動負荷量や作業量の調整などにより低下してくれば改善傾向と判断できます。

3.複数の検査値を合わせて考える

検査値には、体内で異常が生じてからすぐに反応するものもあれば、ゆっくりと反応するものもあります。

また、臓器の障害の程度を表すものや、臓器の機能を表すものなどがあるため、1つの検査値だけを見るのではなく、複数の検査値を組み合わせて解釈することで、より詳しい体内情報を得ることができます。

例えば、栄養状態を示すAlb(アルブミン)がありますが、Albは半減期(血液データに反映されるまで)が21日と長いです。そのため、栄養改善を始めても3週後の検査値までは出ません。しかし、TTR(トランスサイレチン)は半減期1.9日と短いため即座に反映しやすいです。

長期的に見る検査値と即時効果を見る検査値をわけて考えられると良いでしょう。

検査値をいつみるのか?

基本的には最新の血液データと介入前に確認しておくことがBESTです。

しかし、回復期や生活期でリハビリを行なっている従事者であればわかりますが、直近の血液データって、1ヶ月前であったり、生活期ではそもそももう何ヶ月も採ってないということだってあります。

そういう場合には直近の検査値をみて、介入時のフィジカルアセスメントと照らし合わせると良いでしょう。

また、フィジカルアセスメントから、「なにか怪しい」と感じた場合には主治医やかかりつけ医への報告やケアマネへの報告などを行い、検査に行ってもらうように促しましょう。

検査値を見る際の注意

検査値だけの判断をしてはいけません。検査値はあくまで対象者をアセスメントする1つのツールであり、その他多くの検査や環境、家族背景、本人の思いなどがあります。

それらの情報をつなぎ合わせて、現在の検査値でできる最善を考える必要があります。

各血液データの見方(リンク)

知っておきたい検査値シリーズを更新するたび、以下にリライトで記事を追加していきまーす!

おわりに

本記事では検査の見方・使い方について述べてきました。

何を知ることができるのか?見るポイントや時期はいつなのか?などを把握することによって、リハビリテーション介入への1つのヒントになると思います。

体の外に現れない反応でもありますので、知らないうちに対象者の方を悪くしていた・・・という私のような経験者が1人でも減ることを祈っています。

本記事の参考図書

ユーグレナ・マイヘルス
ザスカルプ